2009年4月20日月曜日

太陽光発電企業誘致へ 成長が見込める環境産業に活路 宮城


出典:http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/miyagi/news/20090116-OYT8T01073.htm
 県は新年度から、太陽光発電の関連企業の誘致に本格的に乗り出す方針を決
めた。有識者や経済団体、大学などで構成する戦略会議(仮称)を設立し、2
009年度中に具体的な計画を策定する。景気後退で製造業が軒並み設備投資
を控える中、今後成長が見込める環境産業に活路を求め、自動車と高度電子機
械に続く「第3の重点産業」にしたい考えだ。
 戦略会議には、東北電力、経済産業省、新エネルギー・産業技術総合開発機
構(NEDO)などにも参加を呼びかける方針。誘致のための奨励策として、
新規雇用人数など一定の条件を満たした進出企業に助成金を支給する「企業立
地奨励金」が柱になる見通しだが、別の奨励策の創設も検討する。
 太陽光発電システムの部品には、太陽電池パネルに使われるシリコン素材、
パネル表面を保護するガラス、電子制御装置などがある。これらのメーカーの
ほか、太陽光発電施設や研究機関などの誘致も目指す。
 太陽光発電は、風力、水力などと並び、発電時に二酸化炭素(CO2)をほ
とんど排出しない「クリーンエネルギー」の一つ。CO2排出削減を目指す排
出量取引制度が昨年10月に試行導入されたのを機に、石油・石炭からクリー
ンエネルギーへの転換を検討する企業が増え、関連産業も脚光を浴びている。
 財団法人・光産業技術振興協会(東京)によると、06年度の太陽電池の国
内生産額は3843億円で、01年度の4倍に伸びた。
 このほか、県は新年度、一般住宅向け太陽光発電の設置費やハイブリッド車
など「エコカー」の購入費も一部助成する。
 県は、クリーンエネルギー産業を県内総生産10兆円の達成を目標とする
「富県戦略」の新たな目玉としたい考えで、「元気な環境産業を誘致すれば、
自動車や電子機械など他の産業との相乗効果も期待できる」(県幹部)として
いる。新たな雇用創出につながる可能性もあり、米国などで検討が進む「グリ
ーン・ニューディール」の宮城版ともいえそうだ。



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