2009年4月24日金曜日

IBM,塗布で形成したCIGS型太陽電池で効率12.8%を実現


出典:http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20090122/164424/
 米IBM Corp.は,塗布で形成したCIGS(Cu,In,Ga,Se)型太陽電池で,変
換効率12.8%を実現した。インドのコルカタで開催中の学会「18th
International Photovoltaic Science and Engineering Conference &
Exhibition」で発表した(講演タイトル:SPIN COATING OF DEVICE-QUALITY
CIGS FILMS USING A HYDRAZINE-BASED APPROACH)。
 IBMは東京応化工業と共同で,CIGS型太陽電池の製造プロセス技術の開発を
進めている。変換効率15%のCIGS太陽電池モジュールを,常圧下で量産するプ
ロセスの確立が目標である。
 今回の発表でIBMは,塗布で形成した開口面積が異なる2種類の試作モジュー
ルの結果を示した。このうち,面積が0.45cm2のモジュールで,変換効率12.8
%を達成した。短絡電流は28.2mA/cm2で開放電圧は0.63V,曲線因子は71.5%
だった。面積が1.1cm2のモジュールの変換効率は11.6%である。
 厚さが1400nm程度のCIGS層を,10回に分けて塗布している。塗布ごとに短時
間の熱処理をして,10回目にやや長く熱処理をした。熱処理温度は500℃前後
である。発表では,500℃以下の熱処理温度でもO2処理を加えることで特性を
高められる結果を示したが,12.8%を実現した製造条件の詳細は明らかにし
なかった。



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