http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=90003001&sid=a7GjKOyHxuNg&refer=commentary
5月23日(ブルームバーグ):米カリフォルニア州のモハーベ砂漠では、砂ぼこりの舞う2車線道路に沿って、発電用の鏡55万枚が空に向かって設置されている。インターネット検索大手、米グーグルや石油大手のシェブロン、証券最大手のゴールドマン・サックス・グループは、こうして得られるエネルギーが石炭より割安になると見込んでいる。 この広さ1000エーカー(約400ヘクタール)のプラントでは、南カリフォルニア
の最大11万2500世帯に供給する電力を発電するため、太陽光を利用している。米サン・マイクロシステムズの設立者であるビノード・コスラ氏ら太陽光発電の支持者は、天然ガス価格の上昇や温暖化ガスの排出量を制限する動きを背景に、太陽光が向こう10年間、エネルギー源として最も高い伸びを示す可能性があるとみている。 米政府の推計によると、太陽光発電技術のコストは早ければ2020年には石炭を下回ると予想される。米銀JPモルガン・チェースとウェルズ・ファーゴは昨年、ここ30年で最大規模の太陽光発電プラントに投資。シェブロンとグーグルは研究資金を提供している。太陽光発電の需要が風力や地熱を上回るなか、ゴールドマン・サックスは賃借できる土地を探している。 コスラ氏は「太陽熱により電力のかなりの部分を供給することができる。全体の50%以上を供給できる可能性もある」と語る。同氏は、ベンチャーキャピタルのクライナー・パーキンス・コーフィールド・アンド・バイヤーズとともに、太陽光発電を手掛ける米ベンチャー企業、オースラへの4000万ドル(約 41億3000万円)規模の投資を主導した。「これは、産業面から見て非常に強力な解決策だ」との見方を示す。 ただ、開発業者は、米政府に減税措置の継続を求める一方、送電線の数が制限されていることや、エネルギー貯蔵システムの確保などの問題を克服する必要がある。 コンサルタント会社エマージング・エナジー・リサーチのシニアアナリスト、リース・ティズデール氏は「開発業者は技術の有用性を証明しなければならない」と指摘。「技術が大幅に改善される必要がある」との見方を示す。同氏は、太陽光発電向け投資が2020年までに850億ドルを超えると推計している。
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