出典:http://www.nikkei.co.jp/kansai/news/news004212.html
大阪湾岸の「パネルベイ」について記者の質問に答える橋下知事
大阪府の橋下徹知事は25日、日本経済新聞記者と会い、大阪湾岸で立地が進
む薄型テレビや太陽光発電パネルなどの産業集積「パネルベイ」について「大
阪府にとって大切な存在で、できる限りの振興策を検討中だ」と述べた。太陽
光発電については具体的な普及策を検討していることも表明。企業誘致に際し
ては「府が総合商社化し(進出企業に必要な)あらゆる情報を提供したい」と
述べ、産業政策に力を入れる考えを強調した。
橋下知事は家庭への太陽光発電システムの普及に向けて「(国が年明けから
始める補助制度とは別に)設置世帯に5万円程度の補助金を出すという案があ
ったが(購入費用の)利子補給程度では意味がないから待ったをかけた」と指
摘。「補助金ではない方法の提案を(担当部局に)求めているところだ」と述
べ、具体策の検討を急ぐ考えを示した。
産業振興策全般については「(将来性があるなら)借金してでも先行投資す
る」と述べる一方で、「中部の自動車や関西の電機など地域の基幹産業には自
治体独自の優遇策が自由に取れればいいが、現状では難しい」と指摘。「行政
の産業政策は税と規制緩和に尽きる。(地方分権を進めて)強制権を発動でき
る道州制が必要」との持論を展開した。
パネルベイをテコにした中小企業振興策としては、シャープが10月に開いた
大阪の中小企業との商談会を例に挙げた。「シャープの片山幹雄社長が中小企
業の技術を見て(出展側の)想定外の使い方を考え出すのには驚いた。協力に
は感謝している」と述べた。
パナソニック(旧松下電器産業)の大坪文雄社長に同様の商談会を打診した
ところ「『パナソニックは取引先の絞り込みを進め、レベルも高い』と言われ
たが、技術力のある中小企業が新規参入できる環境を整えていきたい」と語っ
た。
パネルベイ工場を観光客に見せる産業観光を推進すべきだとの意見が経済界
から出ていることについては「企業の側に技術流出を警戒する声もある」とし
ながらも、「(シャープと関西電力が堺市で整備を進めている)太陽光発電所
『メガソーラー』などは面白い」と話した。
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