2008年12月19日金曜日

太陽電池の設備増強のトレンド変わらず!製造装置メーカーに注目太陽電池製造装置業界を分析


出典:http://zai.diamond.jp/servlets/Query?SRC=zai/news/top&newsid=7794
 08年前半まで人気化していたテーマ株も、後半は景気後退による本業の悪化
で精彩を欠いているものが少なくない。こうした状況の中で業績好調を続けて
いるのが太陽電池製造装置関連銘柄のフェローテックとエヌ・ピー・シーだ。
 フェローテックは、PER11倍と割安で、投資判断は「買い」、エヌ・ピー・
シーはPER28倍と割高だが、一時の50倍からは低下しており、投資判断は
「強気」で臨みたい。

フェローテック株の週足チャート(2008年12月9日現在)

■太陽電池メーカーの増産投資計画の拡大トレンドに変化はない
 太陽光発電協会によると、日本の太陽電池出荷量は07年度が前年度比4%増、
その後、08年4~6月が前年同期比36%増、7~9月が同44%増と大幅に伸び
ている。
 これは、出荷量全体の8割を占める海外向けが4~9月は同50%増と活況の
ためで、特に欧州では、電力会社に太陽光で発電した電力を高く買い取らせる
普及助成策が拡大しているからだ。
 シャープによると、世界の太陽電池市場は07年(1~12月)が30%増、08年
予想は61%増と好調で、09年は景気減速から伸びが鈍化する懸念もあるが、中
期的には年率30%ペースの増加が予想される。
 世界的景気減速から、太陽電池の設備投資はキャンセルの噂が出ているよう
だが、フェローテック、エヌ・ピー・シーはともに、顧客にそういう動きはな
いという。
http://zai.diamond.jp/servlets/Query?SRC=zai/news/top&newsid=7794&page=2
 ここ数年間は太陽電池の需要拡大に伴い、太陽電池メーカーの新規参入が相
次いでいることから、仮にその一部のメーカーから設備投資先送りの動きが出
ても、大手メーカーの増強計画のトレンドに変化はないであろう。

■太陽電池関連で、好業績なのは太陽電池製造装置メーカーだ
 フェローテックとエヌ・ピー・シーの2社は、今期は業績好調が見込める。
フェローテックは、急拡大する中国市場で、日本企業では同社だけが太陽電池
向けシリコン引き上げ装置を出荷しており、シェアは3分の1を占めている。
この中国向け装置の売上げが08年3月期の27億円から09年3月期には105億円
と急増する見込みだ。
 引き続き、2010年3月期も高水準が続くと予想する。09年3月期会社計画で
は経常利益31億円(前期比28%増)を見込むが、業績好調から2010年3月期も
同34億円(同10%増)は達成可能だろう。

エヌ・ピー・シー株の週足チャート(2008年12月9日現在)

 エヌ・ピー・シーは、太陽電池のモジュール製造装置で世界シェア43%とダ
ントツで、欧州、米州、アジアの海外売上げが売上高全体の91%を占める。ア
ジアを中心に世界的な需要拡大で、09年8月期は経常利益20億円(前年比40%
増)を見込むなど好調が続く。
 株価は、フェローテックが、08年8月の2000円台から足元は900円割れとな
っており、PERも11倍と割安のため、投資判断は「買い」で臨みたい。エ
ヌ・ピー・シーは、PER28倍と高いが、成長性にかげりはなく、投資判断は
「強気」で臨みたい。



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