出典:http://mainichi.jp/area/yamaguchi/news/20081206ddlk35040579000c.html
◇ディーゼルと太陽光発電を併用
周防大島町小松の大島商船高専が、複数の動力源があるハイブリッド漁船を
完成させた。ディーゼルエンジンに、太陽光発電による電気モーターを加えた。
一本釣りに適しており、漁場への往復はディーゼルエンジンを使い、操業中に
電気モーターへ切り替えると燃料やCO2(二酸化炭素)などの温室効果ガス
が削減されるという。
開発の中心は商船学科の三原伊文(よしのり)教授(61)。01年に太陽
光だけで動くソーラー遊漁船「大空2001」(0・3トン)を建造したが、
歩く程度の速度しか出ずパワー不足だった。
その後、一本釣りをする漁師から「釣りの最中(操業中)が燃料をよく使う
ようだ」と聞いた。一本釣りは、漁船のエンジンをかけたままにし、潮流で流
された船を元の漁場へ戻すことを繰り返す。燃費が悪く、環境を汚染する微粒
子も多く排出されるという。
研究には同町船越の漁業、米倉信義さん(64)が協力。07年、三原教授
らと船越港から約12キロ沖の漁場で、約2時間半の一本釣りをして検証。操
業中に使う燃料が全消費量の24%と分かった。これを太陽光による電力に切
り替え、燃料の24%削減につなげる。
米倉さんの漁船「第三漁運丸」(1・1トン)の改造に4月に着手。3・8
平方メートルの太陽電池パネル(440ワット)やバッテリー、電気モーター
などを取り付け、費用は232万円掛かった。三原教授は「時速7キロで航行
でき、能力は十分。安く改造できれば実用化は可能」と話している。
0 件のコメント:
コメントを投稿