出典:http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080821-00000010-nna-int
力晶半導体(パワーチップ・セミコンダクター)系の太陽光電池メーカー、新日光能源科技(ネオソーラパワー)がドイツの太陽光発電設備大手のセントロサームと技術提携する。太陽光電池のエネルギー変換効率を現在の17%から3年内に20%以上に引き上げる。原料不足に対応するとともに、生産コストダウンも狙う。新日光は19日、半導体や太陽光電池関連のプロセス装置の大手である独セントロサームと技術提携覚書を取り交わした。両社は太陽光電池のエネルギー変換効率向上技術を共同開発していく。新日光は提携によって、3年内に単結晶シリコン型のエネルギー変換効率を20%以上にまで引き上げたいとしている。同社は計画に1億台湾元を投じる。新日光の洪伝献総経理によると、実験段階においては最高24%の変換効率を記録しているものの、量産には至っていないという。同社の多結晶シリコン型太陽光電池のエネルギー変換効率は現在15.8%。来年から年間1ポイントずつ効率を向上させて2011年に18.5%とする。一方、単結晶シリコン型太陽光電池の変換効率は現在17%であり、11年には20%以上とする計画だ。新日光の林坤禧董事長は、現在、原材料が不足していることが太陽光電池産業の最大の問題と指摘。エネルギー変換効率が20%を超えれば生産コストは現在より約2割削減でき、太陽光発電による電力価格も引き下げることも可能と期待を示した。
■投資を強化、来年510MWへ
太陽光発電産業が急成長していることを受け、新日光は投資を強化している。13日には新竹科学工業園区(竹科)で新工場が落成し、10月に量産を始める予定。当初の生産能力は120メガワット(MW)に上る。これにより生産能力は計210MWに達することになる。さらに来年も300MW分を拡張して計510MWとしていく方針を固めている。また早ければ来年下半期には薄膜太陽光電池も生産する。当初の規模は30~60MW、投資額は数十億元となりそうだ。
■原料長期契約や資本提携進む
今月4日には欧州のポリシリコン大手と7年間のウエハー調達(130億元相当)契約を交わしたと発表した。新日光は1月にも、中国大手の江西賽維LDK太陽能高科技(LDKソーラー)と10年間(09~18年)で500MW分を調達する契約を交わしている。また、ポリシリコンメーカーで、台湾聚合化学品(台聚)傘下の環球半導体(USC)に最大2,000万米ドルを出資することも今年4月に発表している。いずれも太陽光産業が急成長し、原料となるポリシリコンが不足しているとの認識に基づくもの。昨年から原料確保に注力しており、今年と来年分については問題ないとしている。ほか、6月には太陽光発電モジュールを手がけるカナディアンソーラ(CSI)から150億元分の太陽光電池を受注、今年から13年まで供給していくことも明らかにした。20日付経済日報、工商時報、電子時報などが伝えた。
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