ワシントンIPSのジョナサン・G・ドーンより、関心が高まる太陽光発電に焦点をあてたIPS記事。(IPS Japan武原真一)資料:Envolverde
http://www.news.janjan.jp/world/0808/0807313393/1.php
IPSJapan2008/08/01
昨今のエネルギー価格高騰と気候変動により、太陽光発電が新たに注目されている。投資減税など経済、政治的奨励措置もあって、関心が高い。太陽光発電産業に巨額の投資が始まり、米国で二酸化炭素の排出規制が行われれば、発展の可能性がさらに高まりそうだ。
【ワシントンIPS=ジョナサン・G・ドーン、7月23日】
化石燃料が安価で米国に太陽光発電の奨励策もなかった1990年代には、太陽光発電の開発熱は湿りがちだった。だが昨今のエネルギー価格高騰と地球規模の気候変動により、太陽光発電が新たに注目されている。 地球に届く太陽光のエネルギーはわずか70分で地球上のエネルギー消費の1年分に相当する。太陽光の可能性は無限で、集光型太陽光発電(CSP)能力は16カ月ごとに倍増する状況が今後5年間続くと期待されている。太陽電池(PV)と異なり、CSPは太陽熱を直接利用して発電する。CSP発電所の建設に理想的な立地は砂漠である。CSPは従来の発電と比べて、炭素を排出せず環境にやさしいこと、燃料コストがいらないことが利点である。エネルギーの保存も安価に行うことができる。太陽光発電開発の先進国は米国とスペインで、2012年までに両国合わせて170万世帯以上に電力を供給できるものとみられている。現在最大の太陽光発電所はカリフォルニアのモハベ砂漠にあり、米国は新たに10数か所で建設を進めている。スペインでは2007年に商業用太陽光発電所が創業し、その規模を拡大しつつある。CSPへの関心の高まりは、投資減税(ITC)や再生可能エネルギー使用基準(RPS)など、経済的および政治的奨励措置によるところも大きい。スペインと米国以外でも政府が開発を奨励する国が増えている。CSPは石油への依存度を減らすことができる。土地の利用は水力発電や石炭発電より(ダムに埋没した土地や炭鉱を含めれば)少ない。北アフリカや中東では砂漠地域の0.3%経済的および政治的奨励措置を利用すれば、この地域とさらにEUの電力需要を賄うことができる。CSP産業に巨額の投資が始まり、米国で二酸化炭素排出の規制が行われれば、CSPの可能性はさらに高まるものと思われる。(原文へ)翻訳/サマリー=加藤律子(Diplomatt)/ IPS Japan 武原真一
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