2008年8月28日木曜日

誘導灯:夜の津波、安全避難 高知工高生徒、高知市御畳瀬に設置 /高知


出典:http://mainichi.jp/area/kochi/news/20080828ddlk39040490000c.html
 ◇太陽光発電式、高台まで急坂照明
 高知市御畳瀬(みませ)の津波緊急避難場所に、高知工業高校電気科の生徒らが27日、太陽光発電式の避難誘導灯を設置した。避難場所までは急坂で、辺りに照明もなかったため、安全に避難するための対策が求められていた。生徒らは「夜に地震が起こっても光を目指して落ち着いて逃げてほしい」と話している。【近藤諭】

 避難誘導灯は高さ約2メートルの位置に太陽光パネル(縦約55センチ、横約1・3メートル)と市販の蛍光灯を組み立てたもので、御畳瀬地区の一部住民約120人が緊急避難する高台(海抜約30メートル)に設置。避難経路にも足元を照らす発光ダイオード(LED)5個を取り付けた。完全に充電すれば、1週間以上は持つという。

 今年の4月から課題研究の授業の中で材料の準備などを進め、夏休みに入ってから本格的に誘導灯作りに取りかかった。クラブ活動や就職活動の準備でメンバー8人全員がそろわなかったり、骨組みのサイズが合わず、作り直すなど苦労を重ねたが、同科の山本稔講師(44)の指導を受けて何とか完成した。

 この日は、前日までに掘った深さ約1メートルの穴の中へ骨組みにパネルなどを取り付けた避難誘導灯を差し込み、セメントを流し込んだ後、土をかぶせて固定。避難経路のLEDへ電力を供給する配線作業などを行った。地域の人たちも荷物運びや草刈りなどで協力した。

 同科3年の尾崎一輝君(18)は「避難誘導灯があることで地震が起きても安心してもらえると思う。学校で勉強したことが人の役に立って良かった」と話していた。御畳瀬南地区の坂上寿雄会長(69)は「自分たちでは作れないので若い人たちに協力してもらって助かった」と喜んでいた。

毎日新聞 2008年8月28日 地方版



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