2008年8月19日火曜日

シャープ、太陽電池から直流のまま家電製品へ


http://www.ecology.or.jp/w-topics/wtp23-0808.html シャープが、太陽電池などで発電した直流電流(DC)でそのまま家庭内の電気機器を動かし、電力ロスを防ぐ「DCエコハウス構想」を進めている。社内で昨年4月以降、研究を本格化させており、技術的な課題やリスクなどを検証。太田賢司専務執行役員は「社会全体の取り組みとして普及すれば、エネルギー危機と温暖化問題の解決に役立つ」と話しており、構想の具体化を目指している。家電製品の多くは内部の回路が直流電気で稼働しているが、現在の電力会社の設備は交流電力向けのため、電気機器のアダプターや機器内部の回路で交流から直流に変換して使用している。直流と交流を変換する間に数%といわれる電力損失が生じるが、太陽電池などで発電した直流電気はパワーコンディショナーで一度、系統電力の交流電気にして家庭内に流し、電気機器では直流に再び変換して使用しているのが実情。太陽電池や燃料電池で発電した直流電気でそのまま電気機器を動かせば、電力ロスがなくエネルギーを消費できるという発想だ。同社は昨春以降、奈良県天理市の先端エネルギー研究所や基盤技術研究所などで、本格的な検討に着手。直流電気に対応する家電づくりを進めると同時に、発電効率が高い太陽電池の開発や燃料電池のシステム化などを手がけている。また、今年4月には、太陽電池で発電した電気を蓄えるリチウムイオン電池を開発したベンチャー企業、エリーパワー(東京都千代田区)に資本参加。太陽光などで発電した電力を蓄える住宅用蓄電池の共同開発に乗り出した。昼間に発電した電力を蓄えておくことで夜間や悪天候時に発電できない太陽光発電を補う。同社によると、「直流対応の家電の生産は技術的にはそれほど困難ではないが、家庭用のコンセントで交流と直流の双方の電気を取り入れる仕組みが必要になるなど、幅広い業種の協力が不可欠。電設部品メーカーやハウスメーカー、電力会社などとの協業を模索しながら、構想の具体化を目指す」としている。資料:8/6 日刊工業新聞

0 件のコメント: