出典:http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/media/djCLC2885.html
ニューヨーク(ダウ・ジョーンズ)太陽電池メーカーのサンパワー(Nasdaq:
SPWRA)が16日発表した7-9月期決算は、純利益が2240万ドルと、前年同期(840
万ドル)の2倍以上に拡大した。1株利益(EPS)は10セントから26セントに増
加した。
株式報酬費用と無形資産の償却費を除いた場合、EPSは前年同期の61セント
から60セントに減少。一方、売上高は前年同期比61%増の3億7750万ドルだっ
た。
このほか、粗利益率は16.4%から27.1%に上昇した。
トムソン・ロイターの集計によると、アナリスト平均予想はEPSが56セント、
売上高が3億5000万ドルだった。サンパワーは今年7月、同四半期のEPSが53-
57セント、売上高は3億4000万-3億5500万ドルになるとの見通しを示していた。
サンパワーのトム・ワーナー最高経営責任者(CEO)は、「全体的に見て、
世界的な太陽電池業界のファンダメンタルズは依然強く、需要はさまざまな地
域で増加している」と語った。
ワーナーCEOによると、同社は2012年にシステムの設置コストを50%削減す
る目標達成に向けて、順調に進んでいるという。
同社は2008年通期のEPS予想と売上高予想を、7月に示していた2.26-2.36ド
ル、13億9000万-14億4000万ドルから、2.34-2.41ドル、14億4000万-14億6000
万ドルにそれぞれ引き上げた。
10-12月期のEPSと売上高については、それぞれ73-80セント、4億0500万-4億
3500万ドルを見込んでいる。アナリストらの予想はEPSが76セント、売上高が
4億1500万ドルとなっている。
同社株は16日、前日比10.05ドル(24.55%)高の50.99ドルで取引を終えた。
同社の太陽光発電システムは最も効率が高いと評価されている。
ポリシリコンウエハーメーカーの価格引き下げに加え、太陽発電事業に対す
る補助金の減額を受けて、需要が後退する中で値下げを余儀なくされるのでは
ないかとの懸念から、太陽光発電関連企業の株価はこの1年、下落基調が続い
ている。
先ごろ米国で太陽光発電の投資税額控除が延長されたことで、こうした不安
はやや払しょくされたものの、急いで増産しようとしていた多くの太陽光発電
関連企業は、十分な資金を調達するのが難しいことに気づいただろう。
世界経済の減速で、太陽発電装置の設置ペースが鈍化する可能性があるが、
既存のプロジェクトはこのまま実施される見通しだ。
証券会社レイモンド・ジェームズのアナリスト、コーリー・ガルシア氏は、
「これらの多くは数年かかるプロジェクトであり、ここ数カ月で起きたことが、
ここ数年進められてきたプロジェクトに影響を与えることはないだろう」との
見方を示した。
一方、半導体事業に集中するために、先月サンパワーの支配株式を売却した
サイプレス・セミコンダクター(NYSE:CY)がこの日発表した7-9月期決算は純損
益が2360万ドル(1株当たり16セント)の赤字となった。前年同期は2980万ド
ル(同18セント)の黒字だった。
サンパワー株売却に絡むリストラ費用などを除いたベースでは、EPSは26セ
ントから30セントに増加した。
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