2008年10月6日月曜日

マダガスカルの診療所、ソーラーパネルで夜間の出産が容易に


出典:http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/environment/2522744/3383968
マダガスカルのAntsahadinta村にある、
ソーラーパネルを備えた診療所(2008年8月18日撮影)。

【9月30日 AFP】エリザベスさん(53)は、13人の子どもたちをろうそくの明か
りのもとで出産したが、最近母親になったばかりの彼女の娘は、もっと「幸運」
だった。
 エリザベスさんが暮らすのは、マダガスカルの首都アンタナナリボ
(Antananarivo)から西に20キロのAntsahadinta村。2004年に建て直されたこ
の村の診療所には、民間基金FIDの支援によりソーラーパネルが3枚設置され、
最大400ワットを発電することができる。「娘は幸運だわ。少し前まで、夜に出
産するときはろうそくを持参しなければならなかったんですから」とエリザベ
スさん。
 マダガスカルは最貧国の1つで、電気インフラはお粗末だ。マダガスカル電力・
水道供給会社(JIRAMA)がカバーしている地域は、全土の43%に過ぎない。
2006年の国連(UN)報告書によると、農村部で電気を利用できる人はたったの
3%だ。
 診療所の医師は、「(ソーラーパネルを設置して)仕事がやりやすくなりま
した。出産の80%が夜に行われるから、なおさらです」と話す。
 診療所の各部屋には電球が備え付けられている。ワクチンや医薬品を保管す
る冷蔵庫を動作させるための「コスト高で騒音を発する」発電機も排除するこ
とができた。ただ、いまだに水道が整備されていないという不便さは残る。
 FIDは世界銀行(World Bank)の支援により13億アリアリ(約7700万円)を投
じて、全国27の診療所にソーラーシステムを設置する計画だ。


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