出典:http://www.usfl.com/Daily/News/08/10/1024_034.asp?id=65007
過去2~3年に驚異的成長と遂げている薄型平面テレビと、環境に優しい燃
料として注目度を劇的に上げている太陽電池に逆風が吹く可能性が浮上した。
学術誌「地球物理学研究レターズ(Geophysical Research Letters)」に掲
載された報告書によると、大気中の三フッ化窒素(nitrogen trifluoride)濃度
は、当初の予測値より4倍高いと試算されている。三フッ化窒素は、液晶
(LCD)パネル・ディスプレイや太陽電池用薄膜、微少回路の製造過程で発生
するガスだ。
スクリプス海洋学研究所(Scripps Institution of Oceanography)が、三フ
ッ化窒素の浸透度合いを初めて調べた結果、同ガスは、0.454ppt(parts-per
-trillion)の大気中濃度を記録し、1978年の0.02pptから予測以上に濃くなっ
ていることが判明した。当初は、2006年に0.1pptくらいだろうと予測されて
いた。
三フッ化窒素は二酸化炭素よりも1万7000倍も強力な温暖化ガスである可
能性が指摘されることから、今回の発見は特筆すべき内容だと見られる。
「製造過程において大気中に逃げる三フッ化窒素は使用量の2%以下だと思
われていたため、製造業界の多くは近年、ペルフルオロカーボン(perfluoro-
carbon)の代わりとして三フッ化窒素を使い始めた」と、米地球物理学組合
(AGU=American Geophysical Union)は説明する。
同報告書の執筆者は、三フッ化窒素を温暖化ガスとして扱い、各種の国際
気候協定(international climate agreements)によって規制されるべきで
ある、と主張している。
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