2008年11月14日金曜日

:【ドイツ】エーオン、太陽熱発電事業に意欲


出典http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081031-00000013-nna-int
 独エネルギー最大手のエーオンは南欧や北アフリカで太陽熱発電事業に乗り
出す方針だ。ウルフ・ベルノタート最高経営責任者(CEO)がフィナンシャル
タイムズ・ドイツ版とのインタビューで明らかにした。ドイツのエネルギー大
手でこうした方策を打ち出すのは同社が初めて。風力発電と並ぶ再生可能エネ
ルギー事業の柱に育てる考えだ。
 エーオンは2010年末までに約60億ユーロ(7,700億円)を再生可能エネルギ
ー事業に投じる計画。4月には同エネルギーの発電容量が135万キロワットと、
2007年5月時点の42万キロワットから大きく拡大したと明らかにしている。
2030年までにはグループの総発電容量に占める割合を24%へと現在の2倍に引
き上げる方針だ。
 同社はこれまで、国内での風力発電を再生可能エネルギー事業の柱としてき
た。ベルノタートCEOは今回、「機はとっくに熟している」として、今後は国
外でも同事業に力を入れると表明。具体的には、日照量の多い南欧や北アフリ
カで太陽熱発電事業に参入するプランを示した。
 ただ実現には欧州広域にわたる送電網の構築が必要になると指摘。それがか
なえば、「プラントがスペインや南フランスにあっても(国内への供給に)問
題ではなくなる」(同CEO)としている。
 エーオンは近い将来、既存の太陽熱発電プロジェクトに出資する計画という。
ベルノタートCEOは「(同事業では)特定のパートナーと共同展開するのが理
想的」と語った。
 なお好適な気象条件を備えたスペインでは、集光型太陽熱発電(CSP)プラ
ントの建設が相次いでいる。CSPは円形に配した多数の平面鏡で太陽を追尾し、
中央に立つ集熱タワー上の1点に反射光を集める。これによって生まれた高熱
で蒸気を発生させ、発電タービンを回す仕組み。同じく太陽エネルギーを使っ
た発電方式でも、太陽光発電と異なり大規模発電に適しているのが特長だ。

■太陽光や風力も
 エーオンはまた、省エネルギー建材を手掛けるシューコー(Schueco)イン
ターナショナルと協力し、太陽電池向け薄膜モジュールの研究プロジェクトを
推進中。将来は日照量の多い地域で、大々的に建物の屋根にソーラーパネルを
設置する構想を描く。
 一方、国内ではここにきて風力発電施設の建設が停滞気味だ。ベルノタート
CEOはこうした状況の打開には海上風力パークをめぐる規制緩和が必要だと主
張。英国やデンマークなどのように、より海岸近くでのプロジェクトを認める
よう政府に求めている。
 海岸から遠く離れた沖では、風力タービンの設置やメンテナンスのコストが
大きくかさむことが背景にある。だがドイツでは景観破壊への懸念から、海岸
近くでの風力タービン設置には反対が強い。



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