出典http://sankei.jp.msn.com/life/lifestyle/081112/sty0811120801001-n1.htm
太陽光発電パネルの取り付け方などを学ぶ三菱電機の「据付技術講座」。
毎回多くの受講者が訪れる=岐阜県中津川市
■据え付けは大丈夫? 「健康診断」も活用を
「スレート(屋根)は、とても割れやすいので注意してください」「疑問に
思ったことは、すぐにメーカーに確認を」-。
太陽光発電パネルを屋根に設置する施工店向けに、三菱電機が行う「据付
(すえつけ)技術講座」の一場面だ。講師の解説に、受講生がうなずきながら
耳を傾ける。
週1回程度、講座を開く同社中津川製作所(岐阜県中津川市)の杉本年秀・
太陽光発電システム営業課長は「電気工事だと国家資格がありますが、太陽光
発電システムの設置工事には同様の資格がない。いい加減な据え付けは、お客
さまが迷惑されますので」と話す。
講座を受けて、試験に合格した人には、同社から「施工店ID番号」が交付
される。ID番号取得者が取り付けたシステムにのみ、10年保証サービスを
提供するという仕組みを3年前から始めた。現在1700人のID番号取得者
をさらに大幅に増やす予定だ。
住宅用の太陽光発電システムが普及し始めて10年余り。まだ発展途上とい
えるこの分野では、メーカー各社が品質向上だけではなく、施工にも神経を注
ぐ。需要増への対応にとどまらず、「壊れてもおかしくないような据え付けを
したり、配線ミスで発電しなかったり、そういうケースもゼロではない」(大
手メーカーの担当者)からだ。
東京都荒川区の主婦、渡来美知代さん(58)はうっかりミスの“被害者”
の一人だ。5年前に太陽光発電システムを取り付け、NPO「太陽光発電所ネ
ットワーク」が行う「健康診断」も始めた。健康診断とは、同NPOの特設サ
イトへ毎月の発電量を送信すれば、本来得られるはずの推定発電量に見合って
いるかどうか診断してくれる会員向けの無料サービス。渡来さんには最初から
「発電量が低いのでご注意を」という返信が届いていた。
「電気製品は当たり外れがあるじゃないですか。うちのは外れだったかな、
と最初は思っていました」
だが昨年、同NPOから電話をもらい、「ちゃんと発電していない」と直接、
指摘を受けた。そこで初めて業者に点検してもらうと、設置業者のミスで配線
4本のうち1本が最初からつながっていないことが判明した。
渡来さんは「もう、バカバカと自分に言いたくなりました。これから取り付
ける方には『健康診断』をしっかり受けて、注意してほしいと教えてあげたい」
と話す。
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