2008年11月14日金曜日

【コラム】新再生エネルギー分野を確立するには(上)


出典:http://www.chosunonline.com/article/20081105000069
 全羅南道新安郡智島邑では12日、世界最大規模(24メガワット級)の太陽光
発電所が本格稼動する。67万平方メートルの敷地に設置された太陽光電池モジ
ュールは13万656枚。2000億ウォン(約157億円)が投じられ建設された同発電
所は、平均4時間の稼動で年間3万5000キロワットの電力を生産できる。これは、
8000世帯が1年間使用できる電力だ。
 しかし、同発電所に勤務する常駐職員はわずか10人。日射量を確保するため、
太陽の動きによりモジュール板が動く全自動無人化システムを導入したからだ。
核心的な施設のモジュールや生産設備は提携企業の独コナジー社の製品をほぼ
100%輸入し、韓国国内の関連産業の誘発効果や地域経済の活性化にさほど役
に立たないという指摘もある。
 現在、韓国最大級(18.4メガワット級)で、9月に稼動を開始した慶尚北道
金泉の太陽光発電所も、規模は大きいが常勤職員は3人にすぎない。また発電
設備が地方税の免除対象ということで、税収効果はゼロ。
 このため、クリーンなイメージを高め、雇用創出効果と景気活性化の起爆剤
になるとの期待から太陽光発電所を積極的に誘致した地方自治体からは、「太
陽光発電事業は見てくれだけで中身は空っぽ」との不満が噴出している。
 既に16の太陽光発電所を稼動、または建設を推進中の全羅南道康津郡は今年
9月、「これ以上太陽光発電所の建設を許可しない」と宣言した。慶尚北道聞
慶と全羅南道霊光郡も太陽光発電所の新規建設にストップを掛けた。
 理由は、広い面積を必要とする太陽光発電所の特性を悪用し、用途変更を通
じて不動産投機や政府の補助金獲得を目的とした企業が続出しているからだ。
一部の地域では、住民と発電業者との間で工場建設をめぐり、環境破壊騒動が
繰り広げられている。
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【コラム】新再生エネルギー分野を確立するには(下)
http://www.chosunonline.com/article/20081105000070
 あるエネルギー専門家は、「ブームだった太陽光発電所の建設は、今年に入
って人気が急落している」と述べた。
 9月初めに浦項に完成したポスコの燃料電池生産工場もこれとよく似ている。
発電用燃料電池は、世界市場の規模が年平均80%成長している次世代エネルギ
ー技術だ。しかし同工場は、世界最大の年間50メガワット規模という外観とは
裏腹に、組立工場の水準にとどまっている。
 というのは、米専門メーカーのFCE社から燃料電池の中核部品の全てを輸入
する構造だからだ。ポスコ関係者は「自社の技術確保のため、2012年までに
1700億ウォン(約134億円)を投じる計画」と語った。
 こうした現象は、韓国産業界のグリーン・エネルギー(新再生エネルギー)
中核技術が絶対的に貧弱だということに起因している。太陽光発電の場合、輸
入依存度が79%に達し、風力発電はほぼ100%輸入に依存している。水素燃料
電池や石炭液化石油(CTL)分野における韓国の中核技術の水準は、先進国の
50-60%にすぎない。「少数の外国企業だけがぼろ儲けする構造」という不安
が現実となりつつある。
 グリーン・エネルギー分野は、ブラウン英首相やサルコジ仏大統領、国連の
潘基文(パン・ギムン)事務総長ら世界のリーダーがまるで示し合わせたかの
ように育成を呼び掛けている「グローバルテーマ商品」だ。韓国がこの分野を
確立させるためには、外観的な成長よりも、中核技術の開発強化と関連産業の
発展に焦点を合わせた韓国型戦略を一日も早く策定し、実行しなければならな
い。



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