2008年7月10日木曜日

◇太陽光スクーターで環境教育を--村山力さん(50)


http://mainichi.jp/area/yamanashi/news/20080709ddlk19070051000c.html 
省エネに興味を抱いたきっかけは 
◆もともとの専門が自然科学なので、自然環境の保護にも携わってきました。県の地球温暖化対策条例作りを進めるなど、仕事でのつながりもあります。県内の温室効果ガスの総排出量のうち、40%は自動車などの運輸部門です。全国平均が20%ですから、大きなウエートを占めているのが分かります。どのような対策を取るかが重要ですが、使用されている自動車の平均走行距離をみると、半分は1日平均10キロ以下なんです。人間1人を動かすのに1トンもの自動車に使うエネルギーはぜいたくで非効率なんです。
特別賞を受賞した「ゼロエミッション・ソーラースクーター」とは 
◆手軽さと購入費などを考え、約2年半前に購入した米国製の原付きスクーターに補助発電としてモーターボート用のソーラーパネル(4・5ワット)を4枚装着しました。当初は家庭で充電していましたが、電力会社が供給する電気は自然エネルギーでないため、十分なエコ対策にならない。そこで、充電用に175ワットの
ソーラーパネル1枚を自宅の屋根に設置しました。朝はエネルギーを蓄えたバッテリーからスクーターにフル充電して出勤し、県庁では日当たりの良い場所に駐車して本体のパネルで充電して帰りに備えます。通勤は往復約10キロですが、フル充電で約30キロ走れるので、天候が悪くても2日くらいは平気ですね。交差点で待っていると、知らない人から「これは太陽光だけで走るんですか」などと、どんどん声を掛けられますよ。
受賞の感想は
◆最初は、仕事で省エネコンテストのチラシを配っているだけでしたが、県内の応募者が少ないとさみしいと思って応募しました。僕のはどちらかというと新エネルギーなので受賞は意外でした。
今後の研究は
◆スクーターの製作費は、自宅のパネルを入れても20万円。ベンチャー企業などから問い合わせがありますが、ビジネスチャンスととらえてもらえればありがたい。今後も、二酸化炭素の排出削減につながる乗り物を考えたり、スクーターを使った環境教育ができればと思います。
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■人物略歴 ◇むらやま・ちから
甲府市在住。県環境創造課の課長補佐で、地球温暖化・エネルギー対策を担当。エネルギー需要の伸びが著しい家庭分野の省エネルギー実践に取り組む意欲を高めようと、経済産業省などが主催した「07年度省エネコンテスト」で審査員特別賞を受賞した。

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