2008年7月1日火曜日

ソーラー業界、”陰”との戦いで救い主現れる


http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/media/djCFZ5444.html ニューヨーク(ウォール・ストリート・ジャーナル)太陽光発電業界において”陰”は永遠の問題として付きまとう。しかし、あるシリコンバレーの半導体メーカーは、この問題解決に貢献できると考えている。米半導体大手ナショナル・セミコンダクター(NYSE:NSM)は、太陽電池パネルが部分的に陰った際の影響を大幅に抑えるよう設計した技術を30日に発表する予定だ。太陽電池パネルは、太陽光から電力を生み出す。太陽電池パネルの設置を手掛けるREグリッド・パワー(カリフォルニア州キャンベル)が、この新技術「ソラーマジック」を試験している。REグリッドのトム・マクカルモント最高経営責任者(CEO)の推定では、ソラーマジックは部分的な陰りによって失われる電力の最大40%を取り戻すことができるという。「劇的に大きな差異を確認した」とのこと。樹木や近隣の建物、あるいはそれ以外の障害物による部分的な陰りは、太陽電池パネルの配置方法に起因して顕著な影響を及ぼす。メリーランド州ベルツビルに本拠を置く太陽エネルギーのサービス提供業者のサンエジソンで、企業ソリューション部門の副社長を務めるマーク・カルペッパー氏によると、一連のパネルは通常、変換器に接続されており、これがパネルの生み出す直流電流を交流電流に変換する。家電では交流電流が利用されており、送電網に電力を戻す際にも交流電流に変換されていなければならない。変換器が稼働するには、通常は最低水準の電圧量を超えなければならない。たった1枚のパネルの部分的な陰りが原因で、エネルギーの合計生産量が最低ラインに満たなくなる可能性も出てくる。「一部分の陰りが全パネルの効果を事実上無力化してしまうこともあり得る」とのこと。ナショナル・セミコンダクターは、各太陽電池パネルに取り付ける小型モジュールを開発した。陰や汚れによって光がパネルに達することができない場合、このモジュールが電圧量のばらつきをならすというが、この技術のメカニズムについては詳細を公開していない。同社はカリフォルニア州サンタクララに本拠を置き、携帯電話機やその他製品の電源を管理する半導体を製造している。ブライアン・ハーラ会長兼最高経営責任者(CEO)は、このモジュールの価格が太陽電池パネルの価格の10%程度となるとみている。試験を通り、ほかの電気製品との併用が安全であるとの確認ができた後、来年初めの発売を見込んでいるとのこと。

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